働き方の多様化やBCP対策などを目的に、本社だけに機能を集中させず、複数の場所で働ける環境を整える「オフィス分散」を検討する企業が増えています。
オフィスを分散すれば、通勤負担の軽減や柔軟な働き方につながる一方、拠点管理やコミュニケーション、セキュリティなどへの対策も必要です。
この記事では、オフィス分散とはどのような取り組みなのか、メリット・デメリット、具体的な方法や導入時のポイントまで分かりやすく解説します。
オフィス分散とは
オフィス分散とは、本社など一つの場所に集約していたオフィス機能を、複数の拠点に分けることです。
例えば、本社とは別にサテライトオフィスを設けたり、シェアオフィスを利用したりして、従業員が複数の場所から働ける環境を整える方法があります。
従来の支社・支店・営業所は、営業エリアの拡大などを目的として設けられることが一般的です。
一方、近年のオフィス分散では、働き方の柔軟性や事業継続性の向上、オフィスコストの最適化などを目的として複数拠点を活用するケースが増えています。
オフィス分散の主な目的
企業がオフィスを分散する目的は、主に次の通りです。
- 災害時にも事業を継続できる体制を整える
- 従業員の通勤負担を軽減する
- 柔軟な働き方を実現する
- オフィスコストを最適化する
- 採用できる人材や事業エリアを広げる
企業によって目的は異なるため、なぜ分散するのかを明確にしたうえで、サテライトオフィスやシェアオフィスなど適した方法を選ぶことが重要です。
オフィス分散の主なやり方
オフィス分散には、主に次のような方法があります。
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| サテライトオフィス | 本社とは別の場所に小規模な拠点を設ける |
| シェアオフィス | 複数の企業が利用するオフィスを自社拠点として活用する |
| コワーキングスペース | 必要なときに利用できる共有型のワークスペースを活用する |
| テレワーク・在宅勤務 | 自宅などオフィス以外の場所で働けるようにする |
例えば、本社を中心拠点として残しながら、従業員の居住地に近いエリアにサテライトオフィスを設ける「ハブ・アンド・スポーク型」の運用もあります。
企業規模や従業員数、導入目的に合わせて適した方法を選ぶことが大切です。
オフィス分散によるメリットは?5つの効果
オフィスを分散すると、企業の事業継続だけでなく、従業員の働きやすさや採用にもメリットが期待できます。
ここでは、オフィス分散の主な効果を5つ見ていきましょう。
災害や緊急時のリスク分散
オフィス分散はBCP(事業継続計画)の観点からも有効な取り組みの一つです。
オフィス機能を一つの拠点に集中させていると、地震や台風などで本社が利用できなくなった場合、業務全体が停止するリスクがあります。
一方、複数の地域にオフィスを分散しておけば、一つの拠点が被災しても、別の拠点に業務を移して事業を継続しやすくなるでしょう。
コストの最適化につながる
オフィス分散は、コストの最適化にも貢献します。
都心の大型オフィスにすべての従業員を集める場合、広い床面積が必要となり、賃料や設備費などの負担も大きくなるでしょう。
オフィス分散により本社を縮小し、比較的賃料の低いエリアの拠点やシェアオフィスなどを組み合わせれば、固定費を抑えられる可能性があります。
ただし、拠点数を増やせば必ずコストが下がるわけではありません。
各拠点の利用人数や利用頻度を踏まえて、全体のコストを比較することが重要です。
生産性の向上
オフィスの分散は、生産性の向上にもつながると期待されています。
従業員がそれぞれ自宅に近いオフィスで働けるようになれば、通勤時間を削減することが可能です。
例えば、片道1時間かけて通勤している従業員が自宅近くの拠点を利用できれば、往復で最大2時間の移動時間を削減できます。
通勤による疲労やストレスが軽減され、仕事に集中しやすくなれば、生産性の向上も期待できるでしょう。
従業員満足度の向上
オフィス分散による通勤時間の削減は、従業員のワークライフバランスの充実につながります。
これまで通勤にかけていた時間を育児や介護、勉強や趣味などの時間に充てることができるため、従業員満足度の向上や離職率の低下につながるメリットも期待できるでしょう。
採用活動においても、従業員が働きやすい環境づくりに力を入れていることをアピールできるため、優秀な人材を確保しやすくなります。
エリア拡大がしやすい
オフィス分散は、従業員の働きやすさを重視して行うケースが多いですが、それに付随してエリア拡大を目指すことも可能です。
オフィスが各地にあることで、これまで進出できなかったエリアへの営業活動も行いやすくなり、地域の企業や顧客との新たな接点が生まれる可能性もあります。
思わぬところでビジネスチャンスを掴める可能性もあり、商圏拡大の効果も期待できるでしょう。
オフィス分散のデメリット・注意点
オフィス分散にはさまざまなメリットがありますが、拠点が増えることで新たな課題も生じます。
導入後に「かえって管理が大変になった」とならないよう、主なデメリットも確認しておきましょう。
導入コストがかかる
オフィス分散では、新たな拠点の契約や設備導入などに初期費用がかかります。
できるだけ初期費用を抑えたい場合は、家具や通信環境が整ったシェアオフィスやサービスオフィスを活用すると良いでしょう。
コミュニケーションが取りにくくなる
従業員が複数の場所に分かれると、顔を合わせて相談したり、部署をまたいで情報を共有したりする機会が減る可能性があります。
コミュニケーション不足を防ぐには、チャットやWeb会議などのツールを整備するほか、定期的に対面で集まる機会を設けることも有効です。
「どの情報を、どのツールで共有するか」といったルールもあらかじめ決めておくと、拠点間の連携を取りやすくなるでしょう。
セキュリティ対策が必要になる
働く場所が増えると、パソコンの持ち出しや社外ネットワークへの接続など、情報セキュリティ上の管理対象も広がります。
VPNやアクセス権限の設定、端末管理などの技術的な対策に加えて、情報の持ち出しルールやセキュリティ教育を整えることが大切です。
シェアオフィスなど外部の施設を利用する場合は、入退室管理やWi-Fi環境、個室・会議室の有無なども確認しておきましょう。
オフィス分散では、拠点管理や情報セキュリティへの対策が重要とされています。
労務管理や人事評価が難しくなる場合がある
上司と部下が異なる場所で働くと、勤務状況や業務の進捗を把握しにくくなることがあります。
オフィスにいる時間だけで評価するのではなく、目標や成果を明確にし、離れた場所でも公平に評価できる仕組みを整えることが必要です。
勤怠管理システムやプロジェクト管理ツールなどを活用して、業務状況を可視化する方法もあります。
オフィス分散を成功させる3つのポイント
オフィス分散は、拠点を増やすだけでは十分な効果を得られません。
導入前に、次の3点を整理しておきましょう。
オフィスを分散する目的を明確にする
まず、なぜオフィスを分散するのかを明確にします。
- BCP対策を強化したい
- 従業員の通勤負担を減らしたい
- 本社の賃料を見直したい
- 地方の人材を採用したい
- 新しいエリアへ進出したい
など、目的によって適した拠点や運用方法は異なります。
目的を明確にしたうえで、必要な場所・席数・設備を検討すると、不要なコストを抑えやすくなるでしょう。
拠点ごとの役割と利用ルールを決める
本社、サテライトオフィス、自宅など、それぞれの場所をどのような業務に使うのか決めておくことも重要です。
例えば、「チームでの打ち合わせは本社」「一人で集中する業務はサテライトオフィス」といった形で使い分ければ、働く場所を選びやすくなります。
あわせて、出社頻度や予約方法、利用時間などのルールも整えておきましょう。
小規模から始めて利用状況を確認する
最初から複数の賃貸オフィスを契約するのではなく、シェアオフィスなどを利用して小規模に始める方法もあります。
実際の利用人数や頻度を確認しながら、必要に応じて席数や拠点を増減すれば、過剰な設備投資を防ぎやすくなります。
特に人数が変動しやすい企業では、契約人数を調整しやすいフレキシブルオフィスを活用すると、状況に合わせた運用がしやすいでしょう。
オフィス分散に最適!大阪・堂島のシェアオフィスはエルクにご相談ください
多様な働き方ができるようになった今だからこそ、災害や緊急時のリスク回避、優秀な人材の確保や生産性向上などが期待できる「オフィス分散」を検討してみてはいかがでしょうか。
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オフィス分散に利用しやすいシェアオフィスで、住所利用や法人登記も可能なため、本社移転を検討する際の候補にもなるのではないでしょうか。
また、専用オフィスとして利用できる個室や、個別ブースとなる専用デスク席があるほか、オープンスペースのコワーキングスペース、会議室なども備わっています。
従業員1人から利用でき、人数を増やしたり減らしたりも柔軟に対応できるのがメリットです。
オフィス分散のためにシェアオフィスを活用したい、費用を抑えたいという方は、ぜひお気軽にエルクまでご相談ください。





